残業規制をしても長時間労働問題は何も解決できません。むしろ、「うちの会社は何もわかっていない」という不満が高まるばかりです。まずは、個々の業務量・スキルの把握が必須です。これらの見直しや業務の分配をすることで、適正な人事評価も可能となり、生産性の向上・業績の向上へとつながります。
これらを真摯に取り組んでいる企業は、育児休業・介護休業の取得率も高いため、大事な社員の離職を防ぐことが可能となります。今後、南海トラフ大地震等の天災が起きた際に、少人数で乗り切らなければいけない場面も想定されます。業務量や能力の把握、マニュアルの作成は多方面から事業継続の上で必須といえます。
昨今、人手不足に苦労している企業が多数あります。定期的な採用は事業の存続上必須ですが、それよりも大事なのは、今いる社員が働きやすい環境を作ることではないでしょうか?
離職率の低い会社は、「お互いさまの精神で助け合おう」という最も、基本的で温かい風土が醸成されています。
「働き方改革」「ワークライフバランス」「女性の活躍推進」など近頃、働き方に対する企業への要請が多々出てきました。が、具体的に何をすればいいのか?また、最終的にどうなることが正解なのかピンとこない経営者の方が多数いらっしゃいます。また、うちは女性の正社員がたくさんいるから、不満はないはず!とか、育休制度もあるし、管理職に女性がいるから達成しているはず!と思いこまれているのではないでしょうか?一般的に、女性は元々外で働くことにおいて、以下のような課題を持っているといわれています。
◆女性特有の課題
①先取り不安と締切意識
新入社員なのに育児のことを考えて不安になる
②インポスター症候群と成功への不安
自分の達成を肯定できず詐欺師であると感じる
③自分を支援するネットワーク不足
人脈作りに慣れていない
④ワークライフバランスを実現できない組織風土
⑤上司のマネジメント不足
(期待・機会・経験の付与)
⑥昔からの性別役割分担意識(人事・評価制度)
数年前までは、専業主婦が大多数の風土であったため、積極的に前に出ていくよりも、裏方で目立たない方がよいという美学が残ってしまっています。そのため、やってみたいことがあっても自信がないので挑戦できなかったり、経験不足のために十分な能力を発揮できず、やりがいを感じられません。さらに、そもそも仕事に面白さを見出すことを求めていません。
長時間労働の改善、無駄な会議の削減、男女で差のない賃金制度など環境の整備をすることも大事ですが、まずは近くにいる社員の声を聴いてみる機会をもちませんか?
女性が、「この仕事をがんばりたい!楽しい!」と思えるような、職場づくりこそ、すべての改革の原点です。お気軽にご相談ください。